●29日、中国では今年の大学新卒者が過去最高の699万人に達したが、新卒採用枠は減少し、史上最悪の就職難を迎えた。この状況下で、中国では「公務員熱」が一層高まっているが、その原因を中国メディアが分析した。写真は2012年5月、湖北省で行われた公務員試験。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年7月31日 19時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=74896&type=0
「公務員熱」の高まりは、中国社会の欠陥を反映した結果=呆れる志望動機―中国メディア
2013年7月29日、中国では今年の大学新卒者が過去最高の699万人に達した一方、新卒採用枠は15%も減少し、史上最悪の就職難を迎えた。
この状況下、中国では「公務員熱」がますます高まっている。
なぜ公務員志望者が殺到するのか、その原因について明鏡網が伝えた。
目下の中国では、公務員という職種のどんな点にメリットが見出されているのか?
第一に挙げられるのは、安定した仕事であること、そして高福祉という点だ。
公務員志望の大学生が感じているメリットには、
●.社会的地位の高さ、
●.戸籍問題の解決(※)、
●.高収入、
●.福祉の充実、
●.生活の安定、
●.ストレスの少なさ
に加え、幅広い社会関係を築き、自分のために社会的資本を蓄えられること、などがある。
(※編集部注:中国では農村戸籍と都市戸籍の2種類があり、農村戸籍を持つ者は都市部に転居できても戸籍そのものの移転はできないため、都市部に居住するとさまざまな公的サービスが受けられなくなる)
黒龍江大学の石敏(シー・ミン)教授は、
「職業上の高度な安定性が“公務員ブーム”の大きな一因だ。
だが、さらなる魅力は、公務員の持つ公的権力である。
こういった権力は、収入や地位、名誉といった合法・非合法の利益をもたらす。
つまり、権力によって収入を得る多くの機会が得られるのだ」
と指摘する。
東北新聞網は次のように分析する。
「公務員の感じる“強い幸福感”は安定・高福祉・保障・安心感によるもので、これは現代社会の基本保障とちょうど一致する。
しかしこれらの基本保障は、公務員という特殊層だからこそ享受できる待遇となっているのが現状。
つまり、幸福感の源は、特権階層の持つ優越感なのである。
このことは、社会の不公正を明らかにしている。
つまり、公務員の“高い幸福感”とは、より大きな社会的欠陥を反映したものなのだ」。
あるネットユーザーは、
「高収入、強大な権力、高福祉、そして公費による飲食・接待・公用車利用・旅行。
これらも給料もすべて国民の税金によるのだから、収入は保証され、リスクがない。
ある地域では、公務員は地球上で最も幸福な人たちだ。
だからこそ、あんなにたくさんの人が狭き門を突破して公務員になろうと考えるのだろう」
と語る。
北京紙・新京報が行った調査によると、公務員を目指す理由の第1位に挙げられたのは、
「福利待遇の良さ」(82.5%)だった。
そのほか、
「仕事が比較的楽で安定している」
「社会的地位がある」
などが上位の理由に選ばれ、公務員を「理想の仕事」として選んだのは、わずか33.9%に過ぎなかった。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年9月13日 15時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76702&type=0
中国の若者が公務員を目指すのは深刻な人材の浪費―ノーベル賞受賞者
●11日、中国北京市で開催されている「2013年ノーベル賞受賞者北京フォーラム」に出席したノーベル賞受賞者が「中国の若者が公務員を目指すのは人材の浪費につながる」と指摘した。写真は2012年9月、河南省で行われた国家公務員採用試験の会場。
2013年9月11日、中国北京市で開催されている「2013年ノーベル賞受賞者北京フォーラム」に出席したノーベル賞受賞者が「中国の若者が公務員を目指すのは人材の浪費につながる」と指摘した。
12日付で京華時報が伝えた。
米国人のエドモンド・フェルプス氏は今年で80歳、2006年にノーベル経済学賞を受賞した。
フォーラムでは新著『集団の繁栄(原題:Mass Flourishing)』に登場する
「経済の発展はイノベーションと切り離すことができず、イノベーションには国民すべての参加が必要である」
との観点を紹介した。
フェルプス氏は、国家の経済活力を観察するには、主に2つの要素、すなわち
①.新設立企業の数と
②.その成長の状況
を見る必要があると考える。
現在、中国と米国には似た問題を抱えているが、それは若者の創造力や創業精神が乏しく、平穏な生活を追い求めているという点だ。
中国では非常に多くの若者が公務員を希望し、
米国では多くのエリートが銀行や金融業界に入る。
しかし、若者は世界に向けて自分たちの才能をアピールすべきであり、
早い段階で公務員になったり既存の体制に組み込まれてしまうことは人材の浪費である
として警鐘を鳴らす。
同氏は、現在の中国にとって最大の目標はイノベーションを促進することであると指摘。
それぞれの人がイノベーションの分野に参加する割合を高め、一般の人たちをイノベーションを通じて鍛錬することを提案した。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年2月4日 22時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82835&type=0
<数字で見る中国>
14年の大卒予定者727万人、就職難は「史上最悪」の昨年上回る―教育部
●4日、中国の2014年の大学卒業者が727万人に達する見込みだ。「史上最悪の就職難」といわれた13年を上回る数字に、教育部の袁貴仁部長は「十分かつ質の高い」就職政策に取り組む決意を明らかにした。写真は13年4月、南京市で行われた大学生向け就職イベント。
2014年2月4日、中国教育部は先ごろ、2014年の大学卒業者が727万人に達する見込みだと発表した。
「史上最悪の就職難」といわれた13年を上回る数字だ。
教育部の袁貴仁(ユエン・グイレン)部長は、
「大卒者の就職問題は、総量増加による圧力のほかに、雇用構造の矛盾にも直面している。
大卒者の就職に対する意識変化も望まれる」
と説明した上で、十分かつ質の高い就職政策に取り組む決意を明らかにした。
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【中国ってなんでそうなるの!】
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