2013年7月4日木曜日

中国の独身男性、2020年に3000万人超:社会不安の増大?

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●2日、中国では新生児の男女比の差は、30年以上連続で拡大していたものの、2009年以降は4年連続で縮小した。写真は湖北省武漢市で行われたお見合いパーティー。


レコードチャイナ 配信日時:2013年7月3日 20時52分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73955&type=0

中国の独身男性、2020年に3000万人超―中国メディア

 中国では、女児よりも男児が好まれる傾向がある。
 これに一人っ子政策がかさなり、新生児の男女比の差は30年以上連続で拡大していたものの、
 2009年以降は4年連続で縮小した。
 中国統計局が発表しているデータによると、2012年の中国の男女比は117.7:100となった。
 ただし、人工統学では、世界的に同比率はほぼ一定で、通常102-107:100とされている。燕趙都市報が報じた。

◇独身男性が2020年に3000万人に
  
 新生児の男女比率が不均衡になると、どんな問題が出現するのだろう?
 最も一般的な問題は、同率が不均衡な世代に生まれた人々が結婚適齢期に入ると、結婚相手を見つけることのできない「余剰男性」が増加する。
 中国ではこのような独身男性が2020年ごろに、3000-3500万人という膨大な数に達すると予測されている。
 そのような現象は、独身男性個人だけでなく、その家族や社会全体にも大きな影響を及ぼすことは想像に難くない。

 中国人民大学社会・人口学院の●振武(ディー・ジェンウー、●=羽の下に隹)院長は、最も現実的な問題として、結婚相手を求める男性が次々に貧しい地域に押しやられることを挙げる。
 「自分と同じ年代の女性と結婚できない男性が、下の年代の女性を結婚相手の対象とするようになり、そのような圧力が1年1年後ろの年代にかかると、5年後には、女性全てが1つ上の年代の男性に取られてしまうことになる。
 すると、都市の男性が農村で結婚相手を探すようになり、農村の男性が結婚相手を探すのが困難になる。
 そして、農村の男性は、さらに辺鄙(へんぴ)な山地で結婚相手を探し、次は山地の男性がさらに辺鄙で貧しい山地に行って結婚相手を探すようになる」
というのだ。

 一方、中国人民大学社会・人口学院の楊菊華(ヤン・ジューホア)教授も、
 「これほど多くの若い男性が、適当な結婚相手を見つけることができないとなれば、男性本人や家庭だけでなく、社会にも影響を及ぼし、潜在的な不安定要素となる」
と警告。
 また
 「米国の政治学教授であるヴァレリー・M・ハドソン氏とアンドレア・M・デン・ブール氏は、中国の独身男性問題に関する本を共同で出版したことがある。
 2人は、国の安全や社会の安定という角度から見て、これほど多くの独身男性がいることは、今は顕著に表れていないにしても、大きなリスクとなると指摘している。
 新生児の男女比率が大きく崩れたのは1990年以降。
 それまでも不均衡となっていたが、同年以降にそれが顕著となった。
 その結果は、その当時にすぐに表れることがなくとも、過程を経て表れる。
 このような時間差は人口問題の特徴」
と語った。

◇男女比率不均衡の根本は性差別

 楊教授が行った研究によると、多くの人の心に残る
 「男児を産めば家系を保つことができる」
という伝統的な観念などの要素が新生児の男女比率不均衡につながっているという。

 中国の父権制や、父系制、夫方居住婚などの伝統的な習慣や観念も、男女比率に影響を与える要素だ。
 楊教授は、
 「女性は結婚後、男性側の家に行かなければならない。
 特に農村はその習慣が色濃く、女性は結婚後、自分の両親を離れて、男性方の家族の一員となる。
 父系制は多くの地域で依然として根強く残っている。
 このような状況下で、親の立場にある人は自分の村での立場や家族の立場を守りたいという気持ちになる。
 彼らにとっての安心感は、『息子』に大きく依存している」
と指摘する。

 また中国では、就職活動における「性差別」も存在し、それも新生児の男女比率不均衡につながっている。
 同じ大学卒業者で、女性の方が男性より良い成績をおさめたとしても、仕事を探すとなると女性のほうが難しいのだ。

 楊教授は、
 「現在、性差別が至る所で見られ、これが男児を産むか女児を産むかに大きな影響を及ぼしている」
と指摘する。
 このように、新生児の男女比率不均衡は、さまざまな要素が重なり合って生まれたものなのだ。

◇一人っ子政策緩和だけでは真の解決策にならない

 楊教授は研究で、
 「一人っ子政策を、二人っ子政策に変えれば、新生児の男女比率不均衡をかなり改善できるが、完全に解決することはできない」
という結論を下している。
 なぜなら、同問題は、主にどうしても「息子がほしい」という「観念」に起因しているからだ。
 また、現代人は多くの子供を産むことを望まず、産むとしたらやはり「息子」が欲しいのだ。
 「男児も女児も一緒」とは言っても、1人しか生まないとなるとやはり「男児」を選ぶのだ。

 楊教授は、
 「新生児の男女比率を根本的に解決するには、女性の地位を改善しなければならない。
 そのためには教育が基礎となる。
 女性も、良い教育を受けることができて初めて、良い職業に就くことができる。
 そして、そのようにできて初めて経済的に独立できる。
 経済的に独立できると、地位を保つために『息子』に依存する必要もなくなる」
と指摘する。
 そして
 「新生児の男女比率不均衡には、政治や経済、文化、家庭などさまざまな分野すべてが関係している。
 そのため、同問題を解决するためには、そのすべてを解決しなければならないのだ」
と語った。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)



レコードチャイナ 配信日時:2013年7月4日 8時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73922&type=0

一人っ子の弊害が軍隊にも、「小皇帝」が紀律を乱す=入隊者も減少―中国

 2013年7月1日、新華社通信によると、中国本土の兵士の紀律のなさが問題になっている。
 これには一人っ子政策が大きく影響しているという。
 実際にあった話では、潜伏の演習中にポータブルの音楽プレーヤーを携帯したことにより、敵に居場所を突き止められた。

 このような「小皇帝」と呼ばれるわがままな一人っ子の兵士が紀律を乱している。
 さらに、出生率の低下により入隊する若者が減っているのも大きな問題となっている。
 北京市の入隊に適した年齢の若者は、2008年の56万人から2012年は30万人に減少した。
 軍関連の専門家は
  「このまま少子化が進めば、軍の発展は危機的な状況に陥る。これは由々しき問題だ」
と警鐘を鳴らしている。




【中国ってなんでそうなるの!】


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