2013年8月29日木曜日

「中国政府の医療費の8割は主に共産党・政府幹部のために使われている」?

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サーチナニュース 2013/08/28(水) 17:55
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0828&f=politics_0828_012.shtml

政府要人「中国政府の医療費、8割は幹部のため」
…改めて否定発表

  中国の政府系シンクタンク、中国科学院は28日夜、
 「中国政府の医療費の8割は主に共産党・政府幹部のために使われているとの報道は事実ではない」
と発表した。
 2006年に中央政府・衛生部副部長だった殷大奎氏が発言したとされるが、最近になり改めて注目されていた。

  殷氏は中国科学院のリポートにもとづくとして
 「中国政府が投入する医療費の80%は主に、
 政府・当幹部である850万人のために
使われている
と述べた。
 同発言は2006年に中国青年報が報道した。

  法制日報が8月15日付で改めて同記事を引用して、
 「官僚が医療問題を実感するためには、自分自身の利益が足かせになっている」
として報道。
 「官僚のために医療費を投じすぎる。(官僚は)治療に費用がかからない。
 (受付のために)行列も必要ない。
 退職した高級幹部のための病棟がますます豪華になるのは普遍的な現象」
などと、エリートと庶民の間の医療格差を批判した。

  中国科学院は同報道のもとになった殷氏の発言について
 「調査の結果、わが院がそのような調査結果や調査データを発表したことはない」
として、報道内容を全面的に否定した。

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◆解説◆

  中国では医療保険が先進国のようには発達していないこともあり、庶民に「高額医療費」の問題が大きくのしかかっている。
 また、レベルが高い病院に診察を求める人が殺到することも問題になっており、「診察順の番号札のダフ屋」の問題も発生している。

  そのため、8月15日付の法制日報の記事がきっかけで、改めて「幹部の特権」問題が注目されるようになった。
 しかしインターネットで同記事を紹介したり論じたページの多くが28日現在、閲覧ができない状態になっている。

  まだ掲載されているページによせられたコメントには
●.「特権問題が解決されれば、医療問題はなんでもなくなる。
 中国の現在の党・政府の幹部は腐敗しきっている」、
●.「ソビエト共産党も100年はもたなかった。
 われわれの場合何年かな。
 予想してみよう」
などの主張がある。
 ただし
●.「私はデマをつくらないし、デマを信じもしないよ。
 波風ないところに、こんな風に出てきた……(中略)。
 君は信じるのかい。
 どっちにしろ、私は信じないよ」
といった意見も寄せられている。