2013年8月21日水曜日

漢字が書けない中国人が急増 =「パソコンに手書き機能を」

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●21日、中国では最近、漢字を書けない人が急増しているという。中国版ツイッターでは、漢字を書けなくなったことを実感する声や、漢字の書き取りを扱ったテレビ番組を評価する声などが寄せられている。写真は中国版ツイッターより、「漢字英雄」の放映画面。


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月21日 17時43分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75835&type=0

漢字が書けない中国人が急増
=「パソコンに手書き機能を」「日本人も携帯で調べるの?」―中国版ツイッター

 2013年8月21日、中国では最近、漢字を書けない人が急増しているという。
 パソコンや携帯電話などの急速な普及により、手で文字を書く機会が減っていることが大きな原因だとされている。

中国文字研究会の呉振武(ウー・ジェンウー)会長は
 「われわれは1人1人が中華文化の継承者。
 漢字をしっかり覚えることも重要な文化の継承」
と指摘している。

 この問題は市民の関心も高く、中国では現在「漢字英雄」という漢字の書き取り番組が大人気だという。
 今年の7月から河南テレビで放送されている同番組は、小学生から高校生までの参加者が、出されたテーマに沿って漢字を書き取っていくという内容。
 番組と同じゲームができるアプリも人気だ。

 中国政府内でも「国民の書く能力が低下している」と報告されるなど、この問題に危機感を募らせている。
 8月からは国営局の中国中央テレビ(CCTV)でも週末のゴールデンタイムに、漢字の書き取りチャンピオンを決める「中国漢字書き取り大会」の放送を始めている。

 ネットユーザーの間でもこの問題は議論の的となっており、“中国語版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サイトでは、漢字を書けなくなったことを実感する声や、番組を評価する声など、さまざまな意見が寄せられている。
 以下は、寄せられた意見の一部。

●.「中国人が漢字を書けなくてどうするのだ」
●.「漢字が書けないだけでなく、字も汚くなっている」
●.「3年の大学生活で漢字が書けなくなった。
 文字を書くときは、右手にはペンを握り、左手には愛する携帯を握っている」

●.「『漢字英雄』を見ると、自分がいかに多くの漢字が書けなくなっているかを実感する」
●.「今は多くの学生がパソコンに慣れてしまい、漢字が書けない。
 英語はすらすら読めるのに、母語の中国語の文は読めない。
 この番組(漢字英雄)は本当に考えさせられる」
●.「『中国漢字書き取り大会』はいい番組。
 今の子どもたちは漢字が書けないし、ピンインの入力方法しか知らない。
 このような番組を増やして、中国文化を継承すべき」
 (※編集部注:「ピンイン」は、中国語の音をラテン文字で表記した発音記号。日本語のローマ字表記に当たる)

●.「日本人も漢字がわからない時、携帯で調べるのかな?」
●.「私は毎日、何かしら書いて記録するようにしている。
 手書きは素晴らしい」
●.「みんなに漢字をしっかり覚えさせるために、パソコンに手書き機能をつけるべきだ」


 日本語は基本が「ひらがな」で、一部に漢字を使っている。
 話し言葉はすべて「ヒラガナ音」である。
 中国語はその点で大変だろうと思う。
 文明の利器が文化を退化させてしまうということなのだろう。
 もっと辛辣にいうと、現代文明が中華文明を滅ぼすことになる、ということもいえる、ということなのかもしれない。
 文明の利器に精通すればするほど、民族文明が衰退していくということになる。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/25 09:47
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/25/2013082500356.html

【萬物相】漢字が書けない中国人



 数年前、中国陝西省の西安碑林博物館に行った。
 王羲之や蘇東坡をはじめとする名書家の文字が刻まれた石碑約1万1000点が所蔵されている場所だ。
 同行者が碑文を声に出して読んで解釈したところ、中国人がやって来て「どこから来たのか」と尋ねた。
 「韓国だ」と答えると、
 「どうして韓国人が中国語の古文を読めるのか」
と驚いた。
 現代の中国人にとって、碑文に書かれた中国語の古文は暗号と同じだ。
 1960年代に毛沢東らの指示で普及した簡体字を習っているからだ。

 中国人はよく
 「一生のうちに全部はできない三つのこ
という話をする。
①.「全部の食べ物を食べることはできない」
②.「全国すべてを旅行することはできない」
③.「文字を全部覚えることはできない」
の三つだ。
 中国の漢字は8万5000字を上回るという。
 あまりにも多くて複雑なため、国の発展を妨げているという声もあるほどだ。
 20世紀初めに『阿Q正伝』を書いた文学者で思想家の魯迅も臨終前に
 「漢字不滅 中国必亡(漢字が滅びなければ中国が滅ぶ)」
と嘆いた。

 今年6月末、中国福建省廈門(アモイ)市の新聞が習近平国家主席のニュースを伝る際、名前の真ん中の漢字を「進」と書いた。
 「近」と「進」の中国語の発音は「jin」で四声も全く同じため混同したもので、編集責任者が懲戒処分を受けた。
 中国ではコンピューターや携帯電話に漢字を入力する時、アルファベットの発音記号で入力する。
 「北京」と入力するには「bei jing」という発音記号のうちbとjさえ入力すれば単語が出てくる。
 だから文字を知らなくてもそれほど不便ではない。

 国営テレビ局「中国中央電視台」で放送されている番組『漢字の書き取り大会』を見ると簡単な漢字も書けない人が多い、と香港紙が報道した。
 無作為に選んだ観覧客のうち、「厚」という字を正確に書けた人は半数にもならなかった。
 難しい漢字「蟾(ヒキガエル)」が書けた人は30%だった。
 同紙は
 「デジタル時代で中国人の漢字を書く能力が衰えている
」と報じた。
 「提筆忘字」という新造語も生まれた。
 「ペンを手に持ったのに文字が思い出せない」という意味だ。

 中国人の漢字能力は共産政権発足後の「簡体字化」で急激に低下した。
 現在の簡体字すらきちんと書けないという現象は「第2次断絶」とも言える。
 デジタル機器が日常を支配し、言語生活を壊しているのは中国だけではない。
 韓国も
 「ケージョア(口座)番号」を「クェージャ(壊者)番号」
 「ウェースンモ(外叔母=母方の叔母)」を「エースンモ(子どもの叔母)」、
 「ヘグェマンチュク(駭怪罔測=非常に奇怪だ)」を「フェグェマンチク(悔改マンチク)」
と書く若者が少なくない。
 テレビには「メンブン(メンタル崩壊という意味の韓国語の略)」「カムノル(ビックリしたという意味の韓国語の略)」といった「壊れた韓国語」の字幕が次々と登場する。どの国も「デジタル時代に文字を忘れた人」に頭を抱えている。







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