2013年6月12日水曜日

中仏ワイン戦争:「我々が直面しているのは、中国人の“創造的な”姿勢だ」



●網易は記事「ワインに対するダンピング、補助金調査は欧州連合(EU)に痛みを与えられない」を掲載した。EUの中国製太陽電池パネルに対する反ダンピング関税に、中国は報復の動きを見せている。写真は2012年、杭州計量学院の利き酒クラス。


レコードチャイナ 配信日時:2013年6月11日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73168&type=0

ワインに対するダンピング調査はEUに痛みを与えられない、規模が小さすぎる―中国メディア

2013年6月、網易は記事
 「ワインに対するダンピング、補助金調査は欧州連合(EU)に痛みを与えられない」
を掲載した。

 4日、欧州連合(EU)欧州委員会が中国製太陽電池パネルに対する反ダンピング関税を決定した。
 それから24時間もたたないうちに中国政府はEUのワインに対して、ダンピング、補助金容疑で調査を始めると発表した。
 この件で影響を受けるのはフランス、イタリア、ポルトガルなど太陽電池パネルの反ダンピング関税を支持してきた国々で、
 中国政府がいかに否定しようとも報復の意図は明らかだ。

 だが太陽電池パネルとワインでは規模がまったく異なる。
 2012年、EUの対中ワイン輸出額は7億6300万ドル(約744億円)に達している。
 だが一方で中国製太陽電池パネルの輸出額は2011年時点で204億ドル(約1兆9900億円)と「26倍」もの開きがある。

 最大の打撃を受けるのはフランスのワイン産業だろう。
 中国はフランス産ワイン最大の輸出市場である。
 しかしフランスのワイン産業は農業生産額の7分の1を占めるとはいえ、そもそもフランスの第一次産業のGDPはわずか1.9%。
 ワイン産業に限れば0.27%で、中国の報復は大きな被害を与えるものではない。

 もし本当にEUに痛手を負わせるつもりならば、中国は自動車産業など、さらに多くのカードを追加する必要があるだろう。
 だがそうなれば中国に対する反ダンピング関税に反対票を投じたドイツにも打撃を与えることになる。


 EUに痛手を追わせれば、それはそのまま中国への反発となり、EUへの貿易額の減少ということになる。
 ということは中国が最も痛手を被ることになる。
 中国はアメリカ、EU、そして日本という貿易相手で稼いでいる。
 そのうち日本との間はギクシャクしはじめ、今回さらにEUとがギクシャクしてくると、中国の貿易の低下が発生する。
 それは中国の成長の低下ということにもつながる。
 中国は分かってやっていると思うが、外交的には何かメンツだけで動いて、実を失っているような感じがする。
 そんなことで、これからやっていけるのであろうか。
 いま見渡したところ、中国の友人というのはパキスタンを除けばいない。
 あとは利害で結びついているだけである。
 中国の暴慢な態度はこれから世界から顰蹙をかい、ジワジワとその首を締めることにならないだろうか。


CNNニュース 2013.06.06 Thu posted at 18:59 JST
http://www.cnn.co.jp/business/35033073.html?tag=cbox;business


中国、報復で欧州ワインの安売り調査か 貿易摩擦拡大の懸念


●中国は欧州ワインの反ダンピング調査を開始したと明らかにした

ロンドン(CNNMoney) 中国商務省は5日、欧州連合(EU)加盟国が輸出するワインが不当に安売り(ダンピング)されている疑いがあるとして調査を開始したことを明らかにした。

EUの行政機関、欧州委員会が4日に域内へ輸出される中国製太陽光パネルを対象にした反ダンピングの相殺関税を導入したことへの対抗措置とみられる。

EU生産のワインの中国への輸出額は昨年、約7億6300万ユーロ相当。
現在の為替相場では約992億円相当。
フランス産が約7割、残りはスペインとイタリアが大半を占める。
中国では中間層の増加と共に欧州の高級品への需要が近年高まっている。

商務省などによると、中国のワイン製造者は昨年、EU産ワインがダンピングされているとして調査を要請。
欧州の製造業者が政府からの不公正な補助金に支えられ、中国の業者に被害を与えていると主張した。

欧州委の報道担当者は、今回のダンピング調査開始を受け中国は世界貿易機関(WTO)の加盟国として調査する権利があると指摘。
その上で、WTOの規則が順守されているか注視すると述べた。
また、欧州のワイン製造業界が中国への輸出でダンピングや補助金を得ていたとは判断していないと語った。

欧州委のデフフト委員(通商担当)によると、中国製の太陽光パネルへの相殺関税11.8%は今月6日から課される。
平均税率は今年8月に47.6%に達する見通し。

EUと中国との交渉がまとまらなかった場合、12月には恒久関税となる。

中国とEUの間の物とサービスの貿易額は約4800億ユーロ相当。
中国製太陽光パネルの輸出額は約210億ユーロとなっている。

最近欧州を訪問した中国の李克強(リーコーチアン)首相はバローゾ欧州委委員長との会談で、欧州側が太陽光パネルに相殺関税を打ち出した場合、対中関係に影響するとして報復措置も警告。
中国外務省によると、首相は貿易戦争の回避も訴えた。



レコードチャイナ 配信日時:2013年6月12日 8時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73191&type=0

仏産ワイン人気の中国、産地やブランド“一緒くた”の偽物横行
=ラベルに混合記載―中国


●10日、経済発展に伴いワイン人気が高まる中国で、フランス産ワインの突拍子もない偽物が出回っている。フランス各地の有名産地、メーカー、ブランド名を一緒くたにラベルに記載したもの。写真は瀋陽で摘発された偽物ワインの製造拠点。

2013年6月10日、参考消息(電子版)によると、経済発展に伴いワイン人気が高まる中国で、フランス産ワインの突拍子もない偽物が出回っている。
フランス各地の有名産地、メーカー、ブランド名を一緒くたにラベルに記載したもの。
仏ワイン業界関係者は「あまりに“創造的”で興味深い」と皮肉っている。

ロイター通信が9日伝えたところによると、中国で見つかった偽物は、“自称”フランス製の白ワイン。
よくよくラベルを見ると、メーカーは「ロマネ・コンティ」、ブランドは「シャトー・ラフィット・ロートシルト」、産地は「モンペリエ」と書かれていた。
いずれもフランスに実在するものの、場所も製品も醸造業者もまったく別。
ラベルは有名どころの名前を寄せ集めただけで、業界関係者の1人は
「今まで見た中で群を抜く偽物ぶりだ」
とあきれている。

急速な経済発展に伴い、中国ではワイン人気が急上昇。
今では世界第5位のワイン消費国に成長した。
欧州産有名ブランドワインの人気も高まる一方で、同時に偽物も横行。
いわゆる「当たり年」のワインは、欧州での実際の生産量を上回る偽物が中国で流通しているという。
当のラフィット・ロートシルト側は
「我々が直面しているのは、中国人の“創造的な”姿勢だ」
と皮肉っている。