2014年2月25日火曜日

中国の90年代生まれ、「達成感のない仕事の繰り返し」が最も苦手

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レコードチャイナ 配信日時:2014年2月25日 5時40分
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中国の90年代生まれ、「達成感のない仕事の繰り返し」が最も苦手―中国メディア


●18日、春節が終わり、一部企業は新たな社員募集を開始した。一方、多くの卒業生は、自分が本当にしたい仕事や自分に本当に合った仕事を見つけられない状態が続いている。写真は縫製工場で働く中国人。

 2014年2月18日、春節(旧正月、今年は1月31日)が終わり、一部企業は新たな社員募集を開始した。
 一方、多くの卒業生は、自分が本当にしたい仕事や自分に本当に合った仕事を見つけられない状態が続いている。
 複数の大学を対象に実施された、最近3年間に卒業した「90後(1990年代生まれ)」の就職状況に関する追跡調査は、就業という道の途上で迷っている卒業生の参考となるかもしれない。
 人民日報が伝えた。

○「最も苦手なことは?」:
 「達成感のない仕事を延々と繰り返すこと」

 調査の対象となったのは、就職後1年から3年が経過した1990年代生まれの卒業生300人あまり。
 卒業学部や勤務地はさまざまだが、仕事に対する彼らの不満は、
 「仕事にやり甲斐がない」
 「所属している課のチームワークや雰囲気が良くない」
の2点に集中していた。
 
調査対象者の50%以上が、仕事に対して不満を抱く主な原因として、「仕事にやり甲斐がない」「業務内容があまりにも単調」を挙げた。こ
 のために転職に踏み切った人も多い。
 また、「残業が多い」と答えた人は50%を占めたが、「仕事量が多すぎる」を仕事に対する不満の原因とした人は15%に届かなかった。

 黒竜江大学メディア科を卒業した王(ワン)さんは、
 「正直なところ、残業している時の方が、残業のない暇な時より楽しく働ける。
 というのも、残業すること自体、難しい仕事に挑戦している、という意味だから」
と話す。
 王さんは、2012年に卒業した後、北京市の某企業で新聞の編集職に従事している。
 大学の専攻とは合致しているが、決して今の仕事を気に入っている訳ではない。
 「仕事はあまりにも単純で、原稿の多くが味気ない内容で、自分の本領を発揮できる余地がない。
 ただ、時折、取材に出て記事原稿を書くチャンスがある。
 その時は非常に大変だが、毎回多くの収穫を得ることができる」
と王さんは語った。

 王さんはまた、今の仕事では達成感が得られないと感じている。
 彼が携わっている新聞は、全国にある企業の支社の社員向けのもので、外部の人間が読む機会はほとんどない。
 「1990年代生まれは我慢強さに欠けるとよく言われるが、本当は、僕らはあえて苦労に立ち向かい、それを乗り越えたいと思っている。
 苦労しながら自分自身の能力を高めていくことが何よりも重要だ。
 達成感のない単純作業にはとても耐えられない」
と王さんは続けた。

 また、調査対象者のほぼ全員が、
 「所属している課の雰囲気がかなり悪いことが、仕事に対する満足度を低下させている」
と答えた。
 このうち、公的機関に勤める公務員は総じて、「上司と部下の関係が良くない」と答え、一般企業のサラリーマンは、「課のメンバーに協調精神がなく、上手く事が運ばない」と答えた。
 さらには、「同僚間の交流がほぼ皆無で、冷やかな関係に精神的にひどく落ち込んでしまう」という人もいた。

○「企業が重視することは?」:
 「新入社員のルーチンワークに対する取り組み方」

 黒竜江省教育学院の董宏華(ドン・ホンホア)副研究員は、次のような見方を示した。

 「単調な仕事が面白くない」と感じている人は多いが、この数年、求職市場では、安定した単調な仕事に対する求人が盛況ぶりを呈している。
 この2つの現象は、大変矛盾している。
 多くの大卒生は、自分に合った仕事に就いていないため、仕事に満足していない。
 1990年代生まれは、豊かな個性や革新に対する勇気を持っていることから、よりチャレンジし甲斐のある仕事や創業を希望している。
 にも関わらず、彼らの多くが公務員をはじめとした安定した仕事を選んでいるのが現状で、これでは当然満足できない。
 このような状況が生まれたのは、今の大学生が、キャリアプランを作ることに失敗したからではなく、仕事の内容対する理解が不足し、自分のキャリアライフをじっくりと練らなかったことが原因だ。

 黒竜江にある某企業の人事部長は、
 「新入社員を評価するポイントは、細々したルーチンワークに対する取り組み方だ。
 向上心の有無は、最も単純な仕事に対しても責任感を持って真面目に取り組んでいるかどうかで判断できる。
 若い人にとって、仕事の選択も大事だが、常に学び続けることも大切だ。
 さもないと、どんな仕事にも不満な点が生じてしまう」とコメントした。

 黒竜江東方学院卒業生就職指導センターの韓麗霞(ハン・リーシア)センター長は、以下の通り指摘した。

 就業・就職は、雇用者と被雇用者の間で成り立っている。
 1990年代生まれが仕事に対して不満を抱いているという事実は、企業に対する一種の警告を捉えることができる。
 若い人は、自分の欲求や希望を堂々と表現する。
 企業側は、彼らのこのような心理的特徴をしっかり理解すべきだ。さもないと、旧態依然の古い考え方で新生代と対峙することになる。
 新入社員にある程度チャレンジし甲斐のある仕事を任せることは、彼らの積極性を触発することに効果がある。
 また、大学も、学生に対する就職指導を強化し、職場での経験が豊富な人を学校に招いて講義してもらえば、教室が実践の場に一変する。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)






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