2013年10月9日水曜日

中国:医者の約8割が自分の子を医者にさせたくない、低待遇と劣悪な環境

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●6日、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国の医療従事者が現在直面するさまざまな問題、膨大な仕事量、待遇の低さ、患者や家族から暴力を振るわれるといった劣悪な環境について取り上げた。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月9日 18時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77670&type=0

低待遇と劣悪な環境に耐える中国の医師=社会的地位、欧米と大きな格差―英メディア

 2013年10月6日、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国の医療従事者が現在直面するさまざまな問題、膨大な仕事量、待遇の低さ、患者や家族から暴力を振るわれるといった劣悪な環境について取り上げた。
 米華字メディアが伝えた。

 記事によれば、欧米の多くの国では医師は非常に立派な職業選択と捉えられており、医師になることは高額の報酬や社会的に高い地位を保障されることを意味する。
 そのため、両親は自分の子供が医者になることを誇りに感じるのが一般的だ。

 一方、中国では医師の境遇が日増しにそれとは反対の方向へ向かっている。
 給与などの待遇は悪く、仕事は辛い上に大変で、さらに患者やその家族から暴力を振るわれるケースもある。
 中国の両親は自分の子供が医師になるよりもビジネスの世界を選び、銀行業などに従事することを望んでいる。
 中国では代々医師の家系であっても、その多くは子女が医者の家業を継ぐことを望んではいない。
 2011年に中国医師協会が業界内で行った一斉調査の結果では、
 「78%」の医師が自分の子供に後を継いでほしいと希望していない
ことが明らかとなった。

 また、中国でもトップレベルではない医学部では学生募集も困難な状況で、医学部に入った学生でも機会があれば他の専攻に移ってしまうことがよくあるという。
 上海交通大学医学部の黄鋼(ホアン・ガン)副学部長は取材に応じた際、
 「欧米の国に比べると中国では医師の収入や社会的地位が高いとは言えないので、一部の医学部では優れた学生を採ることができない。
 そのため、中国社会では医師の地位も最高のエリートの中には含まれていない
と語った。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78450&type=0

医師への暴力事件が頻発、医療機関で警備態勢強化―中国


●28日、中国で医療機関内における暴力事件が頻発しており、医師の安全を確保するため病院内の警備態勢が強化される。写真は死亡した父親への治療に不満を持ち、看護士を人質に立てこもった男。

 2013年10月28日、参考消息(電子版)によると、中国で医療機関内における暴力事件が頻発しており、医師の安全を確保するため病院内の警備態勢が強化される。
 中国国家衛生・計画出産委員会の統計では、2012年に暴行を受け死亡した医療関係者は7人、負傷者も28人に上る。
 加害者の多くは診察や治療、診療費に不満を持った患者やその家族だという。

 ロイターによると、浙江省温嶺市で25日、33歳の男が手術の結果に不満を抱き、医師1人を刺殺し、さらに別の医師2人も刺して傷を負わせたが、この週に中国の病院で発生した暴力事件としては3件目だった。
 USAトゥデイ紙(電子版)も、医療内容や診療費に不満を持つ患者や家族から医師が暴行され死亡した事件を受け、医療施設が警備強化を検討していると報じている。

 中国国家衛生・計画出産委員会は10月に入って公安部と協議し医療機関に安全対策システムを強化するよう指導する通達を出している。
 この通達によると、各医療機関は一定数の警備員を配置すべきだとされ、通報システムや人の出入りを管理するシステムを設けるように指示されているほか、医療事故など医事紛争を調停するシステム作りも進めるべきだとされている。

 報道によると、中国の医療機関は不満が集中しやすいとされ、
 診療費が高い一方で十分な医療サービスが得られなかったり、医療関係者の態度が劣悪だったりすることが原因だとされている。
 また、謝礼を支払わなければ質の高い治療を受けらないことも多く
 そうした「袖の下」が医療関係者の低賃金を補っているなどの問題が指摘されており、専門家は
 「医療体制を根本から改革しなければ、暴力事件を減らすことは不可能だ
と話している。




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