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レコードチャイナ 配信日時:2014年3月20日 1時10分
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ファストフード化する現代の友情、固い友情を持ち続けられる2つの「宝物」とは?―中国メディア
●17日、「われわれは一生、本物の友情と出会うチャンスはない」というミニブログへの投稿が話題になっている。資料写真。
2014年3月17日、
「われわれは一生、本物の友情と出会うチャンスはない」
というミニブログ・微博(ウェイボー)への投稿が話題になっている。生命時報が伝えた。
「あなたの友人の多くは、あなたのことを心底必要としている訳ではない。
たまに連絡してきたと思ったら、それは金欠でお金を貸して欲しいか、『結婚します』の報告だ」
という内容の投稿をめぐり、ネットユーザから続々と賛同のコメントが寄せられた。
今の友情はファストフードと同じで、元旦のショートメッセージで新年のあいさつを交わし、スマホ向けチャットアプリ「微信(WeChat)」の友人圏で
「いいね」ボタンを押すだけの関係。
見た目は素敵な友達に囲まれているようだが、心は虚ろというのが実態のようだ。
携帯電話や微信などの通信ツールが普及したことで、人と人とのコミュニケーションは時間的・空間的にぐんと縮まった。
だが、皆が寝静まった夜更けに微信の電話帳を開いた時、そこに腹を割って話ができる友人が一体何人いるだろう?
このような現実に直面すると、われわれは「自分には本当の友人と呼べる人がいるのだろうか?」と自問してしまう。
心理学専門誌「心理月刊」が3601人を対象に行った調査によると、「自分の生活に最も大きな影響を及ぼしているのは友人で、家族や配偶者より影響度が高い」と答えた人は全体の35%に達した。
また、69.2%が「友情は愛情より大切」と考えていた。
この結果は極めて予想外であると同時に、理にかなってもいる。
その原因として、現代社会では、多くの若者が両親と離れて生活しており、伝統的な家族観が弱まってきたことが考えられる。
離婚率は高い状態が続き、「共に白髪となるまで添い遂げる」という従来の結婚観は崩れかけている。
このような状況から、孤独な人々は「より現実的な友情」を強く求めるようになった。
誰もが切に友情を求めているのに、「本当の友人ができない」と感じているのはなぜか?
①.第一に、人は成長するにつれ、家族環境、労働環境、生活圏などが変化する。
心理学専門家は、
「人のエネルギーには限りがある。
他の事に気を取られて友人関係をないがしろにしていると、その友情関係は脆くなる一方だ」
と指摘した。
②.次に、社会の変化期にさしかかっている現代は、利益が絡む人間関係が少なくないため、誰もが相手の腹を探り、自分の身を守らざるを得ない。
生活はますます派手になるが、以前と比べ、われわれが求めるいたわり、肯定、支援を、友人から得ることが困難になっている。
③. 最後に、社会のリズムが加速しており、食事をとっても急ぐあまり十分に味わえないのが今の日常生活だ。
わざわざ時間を作って友人とお茶を飲み、心の中のさまざまなことを打ち解けて話す時間を取るなど「もってのほか」という訳だ。
人々の流動性が激しいことも、交友関係が目まぐるしく変わる一因となっている。
米心理学者ディーン オーニッシュの著書「愛は寿命をのばす―からだを癒すラブ・パワーの実証的研究書(原題:Love and Survival)」には、
「現代に蔓延している文化的な病気は、『精神的孤独』である。
愛と親密さは、この世をそっと包み込み、最も大きなパワーを秘めている」
と書かれている。
真の友との付き合いでは、一方の憂い・悲しみや焦燥感を分かち合い、お互いに見栄を張らず、自分がどう見られているかを気にせず関わり合える。
そのような友情関係があってこそ、あらゆる警戒感を手放し、生活上のストレスを全て忘れ去り、「本当の自分」を取り戻すことができることを、この本は教えてくれている。
「友情のファストフード化」現象から脱出し、真の友と友情を深めるために、われわれには反省すべき点がいくつかある。
昔の親友について、自分より良い暮らしをしている友人を嫉妬する、あるいは悪い状況に陥っている友人を嫌悪して、彼らと疎遠になっていないだろうか?
仕事や家庭のことにかまけ、友人のことを思いやる暇もないのでは?
過去に自分が苦境に立たされた時、友人があなたにしてくれたことを覚えているだろうか?
親友の誕生日を覚えていて、お祝いのメッセージを送っているだろうか?
真の友情を維持するには、お互いの相互信頼が必要だ。
十分な時間と根気強さをもって相手に向き合い、相手の言う事にお互い真剣に耳を傾け、常に善意をもって対話を続け、相手の意見が自分の考えと異なる場合もそれを受け入れ、誤解を努力して乗り越え、試練を乗り越えなければならない。
他者に「自分を大事にしてほしい」と望むのではなく、他者から大事に思われるような自分自身になるよう努力することの方が大切だ。
人は誰でも、「愛」と「帰属感」という共通の欲求を持っている。
ファストフード全盛時代であっても、この二つの宝物さえ持っていれば、精神的充足感に溢れた固い友情を持ち続けることができる。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)
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